トンデモ情報をどう見分けるか

以前、こちらこちらの記事で、クレしんが捏造される現状について取り上げました。その際に、後者の記事でネット上のデマ情報一般について取り上げるということを書きましたが、大幅に遅れてしまいました。そういうわけで、今回その件について書いてみたいと思います。

ネット上には嘘やデマがまかり通っている。この事は、前回と前々回のクレしんに関するデマを取り上げた際、改めて痛感させられました。

しかし、そういうデマを鵜呑みにしてしまう痛い御仁もおられるのですな。

挙句の果てに「マスゴミの言う事はウソばっか。オレたちはネットde真実を知った情報強者(キリッ」という思考脳になってしまうわけです(マスコミの言う事には誇張も多いですし、場合によってはねつ造情報が含まれているケースも無いわけではないですが、ネットの怪しげなカキコよりはるかに信頼度が高いのは明白なはずですjk)。

ところで、「ウェブはバカと暇人のもの」 (光文社新書) という本があります。要はネットのヘビーユーザーは暇人が多い、さらに言うと低所得が多いということを示唆していますが、私も概ね同意です。

この本で印象的だったのは、ネットで話題になったことのある「アサヒる」、「スイーツ(笑)」、「テラ豚丼」の事を、著者の親戚一同や(ネットとは直接関係の無い職に就いている)知り合いの方々に話したところ、ほとんどが知らなかったというエピソードです。ネットで話題になるものなんて、リアルからすればマイナーで、そんなのを詳しく知っている人間は(ネット関連の職に就いていなければ)暇人やバカが多いのではという事です。

ちなみに、私はこれらの三つの用語を全て知っていました(滝汗)。私はまだ学生なので、社会人から見ればやはり暇人なんでしょうね。バカ呼ばわりされても仕方ないです。つくづく自戒せねばと思います。仕事以外でネット漬けになっている人間は暇人で低所得者が多く、こういう人たちは知的レベルも高いとは言えないだろうから、ネットでのデマを鵜呑みにしたり、あるいはデマをまき散らしたりするという仮説が成り立つと考えられます。

しかし、デマに関する問題はそんな単純なものではないのですね。確かに、ネットが大衆化してから多くのデマがまき散らされているように思えますが、そもそもちゃんとしたの出版社から出された書籍でも、嘘がまかり通るという事があったりします。ちなみに、トンデモ本がどうかも出版社や書籍のシリーズなんかを見れば大体の判別がついたりもします。たま○版とか5○元文庫などがそうです。

それと、そういう怪しげな情報に引っかかるのは、あまり知的レベルが高くない人たちばかりかと思いきや、きちんと高等教育を受けた人、(例えば大学教授や閣僚など)社会的地位の非常に高い人たちも、こういう変なデマに引っかかる時は引っかかるのですね。

それを鋭く指摘したのが、「すすんでダマされる人たち ネットに潜むカウンターナレッジの危険な罠」(日経BP社)という本です。この本では怪しげなデマ情報が広がる背景などの分析も行われていて、なかなか興味深く読みました。鍼灸まで批判するのはさすがに行き過ぎのような気もしますが。

正規の学会で認められている学説と明白に反する内容のものは、ほとんどがトンデモということです(例えば、「ダ・ビンチ・コード」の内容が事実だという説がありますが、その説を支持する歴史学会はないはず)。それと、「正規の学会」の定義ですが、日本で言えば日本学術会議の認定を受けている学会に限ります。創造デザイン学会のように、単に当人たちが学会を自称しているケースもありますので。

以下のURLがトンデモの創造デザイン学会の公式サイトですが、その内容は・・・、キモイですな。その主張を一言で表すと「進化論くそくらえ」のようで。

http://www.dcsociety.org/

ちなみに、この「学会」の代表は京都大学名誉教授とのことで、知的レベルや社会的地位の高い人でもトンデモにハマる典型と言えますです。進化論を否定してID論や創造論を肯定している正規の学会があったら、お目にかかりたいものです。

それと、学会ではありませんが体罰の会というのがあります。要は体罰を肯定しているわけですが、その主張自体が明確に間違っていると言うつもりはありません(私は体罰に関しては個人的に懐疑的で肯定する気はあまり無いですが、絶対悪とみなすつもりもないです)。ただ、もうね、会のサイトには突っ込みどころが満載なので、これも一種のトンデモと言えるかと。

この会の会長によると、(2008年6月に起こった)秋葉原の無差別殺傷事件やその他の青少年による凶悪犯罪は体罰を行わくなったから発生したらしいです。そういう犯人たちの生い立ちをつぶさに調査したのですかね。一応書いておきますと、青少年による凶悪犯罪なんて昔から起こっていましたが。それと思うんですけど、確か体罰そのものが西洋から入ってきたしつけ方法で、元々日本では子供を厳しくしつけるという発想がかなり希薄だったようです(そういう教育を肯定するつもりではないです)。余談ですが、そういう事情から、精神分析学の創始者のフロイトが日本で生まれ育っていたら、エディプス・コンプレックスの概念を提唱するとは思えません。

そもそも、体罰と犯罪発生率などの相関関係を明確にしなければ、体罰は正しいと言っても説得力なんか無いでしょう。

このように、もっともらしい事を言っている団体や「学会」にはトンデモな情報が多く含まれていたりもしますから、注意が必要です。こういう怪しげな情報を鵜呑みにする人が多く出て、それで世の中がそういう怪しげな方向に動いてしまうということに対して、個人的に危機感を抱いていたりもします。

そういうわけで、当ブログのリンクで、クレしん以外のサイトでトップバッターとして紹介しているのが、「トンデモ「研究」の見分け方・古代研究編」というサイトなのです。古代研究のみが焦点となっていますが、それ以外のテーマのトンデモ研究(疑似学問)を見分けるにも、非常に有効なサイトだと思います。

上の進化論を嘘だという主張や、体罰をしないと凶悪犯罪が起こりやすくなるといった主張も、正しいか否かを実証するのは並大抵のことではなく、いくら「教授」の肩書を持っていたり、難関大学出身の経歴を持っていたとしても、該当の分野を専門的に学んだ経験が無ければ素人の戯言となんら変わりはないです(専門的に学んでいても、変な事を言う専門家もたまにいますが)。多くの研究者が一生を費やしても、ついに解明できなかった研究分野なんてたくさんありますし(例えば、邪馬台国が日本のどこにあったかは未だに分かっていません)。

「トンデモ「研究」の見分け方」のこのページある、以下の文章がなかなか秀逸だと思います。


東大や京大で大学院に進学した人でも、研究者になれずに消えてしまう人がたくさんいるのです。それほど厳しい学問の世界で頭角を現すのは、プロもアマチュアも問わず並大抵なことではないということを強調しておきたいと思います。


ちなみに、私のサイトの名前は「クレヨンしんちゃん研究所」でして、「研究所」と名乗っていますが、私自身が『クレしん』の専門家、研究家であると自称する気は無いです。漫画やアニメに関する専門的な教育を受けた経験もありませんし。「と学会」のようなものですかね、この場合の「研究所」というのは。私もトンデモに関しては、自戒していきたいと思います。

そう考えると、Wikipediaも本来はあてにならないはずなのですが、私も(『クレしん』以外では)ついつい見ては鵜呑みにしてしまうこともあったりします。きちんと出典が確認できる情報だけ正しいとみなすとか、ふるいにかける必要もありますね。

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