チーターの兄貴は登場するのか?

前回の記事のコメント欄で、『クレヨンしんちゃん』の単行本未収録作品の第6話と第7話についての言及がありました。その第6話と第7話は運動会の話です。

第6話はラストのコマにあるしんのすけの台詞が、一部のファンから注目されています。それは「オラのアネキは中2だけどまだ始まってねえんだぞ」です。

この発言から、初期の『クレしん』ではしんのすけに中学2年生の姉がいるという設定だったのかと話題になりました。その姉貴は、昔なら赤飯炊いてお祝いする、女の子特有のあの体の変化はまだらしいです。今ならデリカシーが無いとのことで、赤飯炊く家庭もあまり無いそうですが。

しかし、この台詞は単にしんのすけの口からの出まかせである可能性が高いです。実際、しんのすけに中学2年生の姉が登場したことはありません。今ではこの単行本未収録作品の話自体がお蔵入りになっていて、仮に臼井儀人先生がこの話を執筆した時点で本当に姉がいると想定していたとしても、後に「なかったこと」になってしまったのでしょう。

余談ですが、もししんのすけに中2の姉が本当にいたら、29歳のみさえは15~16歳でその姉を産んだことになります。すげえ若い母親ですな。というか、もし本当にしんのすけの中2の姉が登場していたら、みさえの年齢は30代後半くらいの設定になっていたでしょう。そうなると、ひろしは40代前半かな。

さて、この「オラのアネキは中2」という発言ですが、実はこの話で初登場したチーターのある台詞に反論したものです。チーターは2つ前のコマで、以下の発言をしています。


「ウチの中学のアニキは陸上部のエースなんだぞ」


なんと!チーターに兄がいるというのです。しんのすけは「それがどーした」と言って、反論のつもりで上記の「オラのアネキは中2」の発言をしたわけですが、このしんのすけの台詞は前述の通り、嘘である可能性が高いです。実際、登場していませんし。

一方、話の流れから、この時のチーターは嘘をついているようには見えません。しんのすけと違い、チーターの発言は事実である可能性が非常に高いです。

そして、チーターこと河村やすお君の家族は未だにほとんど登場したことがありません。原作の単行本5巻(c-5)にジャクソンという飼い犬と母親が後ろ姿で一コマだけ登場しています。

この話のテレビアニメ版は「名犬シロと散歩だゾ」(1993年3月8日放送)で、私もリアルタイムで観た記憶があります。当時、小学校2年生だった私はまだ原作の単行本5巻を読んでいなくて、もちろん『アクション』も買っていません。

テレビアニメでもチーターとジャクソンがしんのすけとシロに張り合いますが、先にシロはわたあめ、次にちんちんかいかいをやっていました。それを見たチーターとジャクソンは青くなって、ジャクソンがちんちんかいかいの真似をしようとしたものの、完全に負けを悟るという内容だったと思います。それと、母親は登場していなかったと記憶しています。

後に単行本5巻でこの話の原作を見た時、シロは先にちんちんかいかいをして次にわたあめを披露していたことから、「あれ、逆になってる?」と不思議に思い、チーターの母親の登場に驚いたのを憶えています。テレビアニメの「名犬シロと散歩だゾ」(1993年3月8日放送)はVHSにもDVDにもBlu-rayにもなっておらず、ネットで動画配信も行われていないようなので、私は25年3ヶ月もの間、鑑賞していません。またどこかで観られませんかね。

話を戻しまして、原作でもアニメでもチーターの家族はまだまだ謎に包まれていて、未登場の家族を登場させる話を作るのは可能なはずです。

ところでチーターは母親から「やすおちゃん」と呼ばれていましたが、これは長男が中学生なのに対して次男(チーターことやすお)が幼稚園児で、年が離れているため男の子でも(長男と比べて)幼い次男が非常に可愛らしくてちゃん付けで呼んでいると推測できることから、「やすおちゃん」という台詞はチーターに中学生の兄がいるという説の信憑性を高めている、と考えるのはやや深読みしすぎでしょうか。

漫画版の『新クレヨンしんちゃん』かテレビアニメ版、あるいは映画でも良いのでぜひともチーターの中学生の兄貴を登場させてほしいです。それが無理なら、せめてチーターにまた「オレには中学生の兄貴がいる」という発言をさせてほしいです。

うーん、でも難しいですかね。単行本未収録作品は公式には「なかったこと」とされています。そして、今後も双葉社やテレビ朝日が単行本未収録作品を取り上げる可能性は無さそうですが、チーターの兄貴を登場させると、単行本未収録作品の存在を間接的に認めることになりかねませんから。

あと、チーターに本当に中学生の兄貴がいれば、その兄貴は男の股間にしか付いていないアソコから、おしっこ以外の白っぽい液体が出てくるという経験は済んでいるのでしょうか。あ、いや、先月ある記事を読んで驚きましたので。

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この記事へのコメント

青たこ
2018年05月17日 00:26
チーターが「ふっ、キミも犬を飼っていたのか」とやや余裕の口調をかますヤツでしたっけ?
今のイメージからはちょっと想像しにくい感じですね。
はいじま
2018年05月17日 09:24
その連載6話~7話が、アクション誌に掲載されたときにリアルタイムで読んだはいじまです。
あの頃は、アニメ化されてこんな大ヒット&長寿作になるなんて想像すらしてなかったなー。それはともかく。

個人的には、この頃の「クレヨンしんちゃん」には「設定」というものがなかったんだと思います。つまりチーターはもちろん、しんのすけにも「家族構成」などが設定されていませんでしたし、当時の作風はそんなところを気にせずに読める内容でした。

その証拠に、この6~7話というのはひろしとみさえの初登場以前のエピソードです。当時の「クレヨンしんちゃん」は、しんのすけとよしなが先生の掛け合いを中心とした、ようち園ギャグ漫画としての色合いが強かった時代です。

まだこの頃は、臼井先生もしんのすけの家族構成を考えておらず、その場のノリでしんのすけやその他のキャラに台詞を吐かせたのだと考えています。

だから、しんのすけに「中2の姉」がいるからといって「みさえが15歳の時に産んだのか?」と勘ぐるのは違うと思います、その頃の「クレヨンしんちゃん」にはみさえは存在しなかったのですから。後になっての解釈はチョルスさんの通りで良いかと思います。

ただし「なかったこと」にされたのは、しんのすけの「中2の姉」の存在や台詞ではなく、このエピソードそのものだと私は考えています(でもチーターの初登場を考えると、完全に「なかったこと」にはできないのですが)。

ちなみにこのエピソードの辺りから、私が「クレヨンしんちゃん」を読んだ当時の感想に「しんのすけの親の顔が見たい」というものが出てきました。それが実現してひろしとみさえが初登場するまで、まだ少し時間が掛かったんですよね。
チョルス
2018年05月17日 23:54
>青たこさん
原作の5巻でジャクソンが登場するのは、まさに「ふっ キミも犬を飼っていたのか」の話です。チーターが犬を飼っていることは、今の『クレしん』の読者や視聴者から忘れられつつある気もしますが。ただ、当時からチーターの性格はほとんど変わっていないと思います。
チョルス
2018年05月17日 23:55
>はいじまさん
当時の話をリアルタイムで『アクション』で読まれたとは、大変貴重な経験だった思います。まさか、この漫画が後にこれほどの人気作に成長するとは、臼井先生や編集部も含め、誰も想像していなかったでしょう。

仰る通り、当時は作者の臼井先生は『クレヨンしんちゃん』について細かい設定をしていなかったと思います。しんのすけに「オラのアネキは中2だけど」と発言をさせる一方、どんな姉なのか考えていなかったかもしれませんし、そもそもいつか姉を登場させようと思っていなかったでしょう。それ以前に、しんのすけの家族を登場させるつもりもなかったかもしれません。

私が、みさえはその姉を15~16歳で産んだと書いたのはあくまでも仮の話というわけですから、もちろんみさえが29歳の設定で中2の姉が登場させることはあり得なかったと思います。逆に中2の姉の発言、そしてこの話そのものが「なかったこと」になったから、みさえという29歳の母親が登場したのでしょう。

単行本未収録作品が「なかったこと」になっているのは、子供には読ませられないという事情の他に、存在を公式に認めてしまうと今のファミリー漫画としての『クレしん』のイメージが損なわれてしまうからだろうと思います。今の単行本には(「前が見えねェ」のような)当時の作風の痕跡がいくつも見られますが。

連載当初、しんのすけの親がどんな人物なのかを想像できる読者はいなかったと思います。というより、臼井先生も考え付かなかったかもしれません。だからこそ、みさえとひろしの初登場に時間がかかったのでしょう。

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