「ら」抜き言葉は誤りか?

クレヨンしんちゃん撲滅委員会というウェブサイトがあります。

名前が示すように、クレヨンしんちゃんを撲滅しようというサイトですが、どうも本気でクレしんを非難しているわけではないようです。クレしんは「ら」抜き言葉を広め、日本語の乱れを助長するからけしからんという理屈のようです。

しかし、日常の生活を送っていると、「ら」抜き言葉ははたして誤りなのか、疑問を感じたりもします。確かに、一昔前までは「ら」抜き言葉は明確に誤りであったかもしれません。

現在はどうでしょうか。誤りとは言えなくなっているのではと思います。最近では「ら」抜き言葉を使う人がたくさんいます。私は、現在の仕事の都合上、色々な世代の人を話をしたりしますが、若い人はもちろんのこと年配の人でも「ら」抜き言葉を使う人が多いことに気付きました(「見れる」、「来れる」、「下げれる」など)。「ら」抜き言葉が正規の日本語の表現として認知されつつあるのではと、実感させられます。

「現代の日本語は乱れている」といっても、その「乱れた日本語」を強制的に止める手段は存在しません。法的拘束力があるわけでもないです。コンビニの店員が「こちら千円からお預かりします」と言っても、この言葉づかいは現代(2011年)の日本語の観点からすれば間違っているかもしれませんが、この言い方を禁止する法的根拠は存在しません。

当ブログで私も使用したことのあるスラング(若者言葉?)には、キモい、きめぇ、パネェ、うぜえ、ツーカ(てゆうか)etcがありまして、これらのスラングや「ら」抜き言葉に嫌悪感を示す人は、今も(高齢者を中心に)多くいるでしょうね。ですから、数年後でもまだこれらの言葉が正しい日本語として認知されるとは思いませんが、何十年も経てば、正規の日本語として認知される可能性も皆無ではありません。日本語の何が正しくて正しくないのか、それを決めるのは大多数の日本語の話者でしょう。日本語の話者の多くが正しいと認知すれば、それは正しいものとみなされるようになると思います。

そもそも、言葉は時代と共に代わってくるものです。例えば、「より面白いクレしんの映画」というように、「より」は比較級を表現する副詞として使用されていますが、本来こんな使い方はされていませんでした。「クレしんよりも面白い作品」というように格助詞としか使われていなかったはずです。

現在、多くの日本語の話者で「ら」抜き言葉を使う人が増加していると思われ、この状況からすると、「見られる」でも「見れる」でも、どちらも正しい日本語として認知されるかもしれません。それどころか、「見られる」などは古めかしい書き言葉とみなされるようになる可能性も低くないと思います。

そういうわけで、クレヨンしんちゃん撲滅委員会は存在意義がかなり無くなってきており、「過去の遺物」とみなされるのも時間の問題だと思います。まあ、このサイトの管理人さんは、どうも本気でクレしんを嫌っているわけではないみたいですが。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 5

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 公園記録

    Excerpt: 6月1日放送のテレビアニメ感想いきます。 Weblog: クレヨンしんちゃん分析録 racked: 2012-06-02 23:59
  • いつまでも忘れません

    Excerpt: 7月6日放送のテレビアニメ感想いきます Weblog: クレヨンしんちゃん分析録 racked: 2012-07-07 13:45
  • 初期の頃を思い出す話2本立て

    Excerpt: 1月31日放送のテレビアニメいきます。 Weblog: クレヨンしんちゃん分析録 racked: 2014-02-04 02:40