戦国BALLAD文化考

8月9日現在、テレビ朝日の公式サイトによると、9月5日に公開される「嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」の実写版映画、「BALLAD 名もなき恋のうた」に合わせたスペシャルが放映されるそうです。また、まんがタウンの最新号でも、同作品の特集が組まれているようです。

私は、この実写映画に関して、以下の記事で色々な事を書いてきました。

戦国事変
今後の更新~「カスカベ野生王国」鑑賞後
どうなる!?「戦国」実写~草なぎ剛氏の逮捕より
「戦国」実写は無事公開?~草なぎ剛氏の逮捕より

下の二つの記事にあるように、主演俳優がタイーホされて公開は延期もしくは中止になりそうな希ガス・・・、なんてこともありましたが、どうやら無事に9月5日に公開されるそうです。

それで、私は一番上の記事では実写版の映画の公開に賛成でも反対でもないと書き、その2番目の記事では「あまり快く思っていません」と書きましたが、その理由はクレしんのメインでない部分だけを抜き取って、それをクレしんの素晴らしさであるかのように「利用する」姿勢に見えていたわけです。クレしんのお尻を出すなどのお下品なところを省いて何がクレしんじゃ!という思いがあったわけです。

ただ、今は心境が変化して、まあこういうのも良いかなという感じですね。というのは、「戦国大合戦」の「おいしい所」だけ抜き取って、それを実写という別のジャンルでうまく生かすのは、少々大袈裟な言い方をすれば文化の発展につながるだろうと思うからです。

こちらのページをご覧ください。青空文庫という、著作権の切れた文学作品等をネット上で公開している電子図書館ですが、現在は著者が亡くなって50年で著作権が切れるのを、70年に延長しようという案に反対しているのですな。リンク先には以下の動画も公開されています。





この動画で印象深いのは、弁護士の福井健策氏の以下の言葉です。具体的には、動画の9分30秒~43秒のところです。


「一定の期間は作品の権利が守られ、そしてそれが終わったら文化は、いや作品は文化の土壌へと還り、そしてそこからまた新しい作品が生まれる。これが、創造のサイクルです」


動画の中の6分53秒~10分28秒が福井氏の講演部分ですが、確かにそうなんですよね。臼井儀人氏がクレしんを生み出し、それを本郷みつる監督が「雲黒斎の野望」として映画化し、その時代劇の制作にインスパイアされた原恵一監督が「戦国大合戦」を生み出し、そこから「BALLAD」が作られるというわけで、ビデオの中で福井氏が挙げていた数々の作品のサイクル(黒澤明の「羅生門」は芥川龍之介の「藪の中」が原作で、さらにその原型は「今昔物語」etcetc・・・)と同じなのだと思いますです。

もっとも、この「BALLAD」は著作権の切れた作品を元にしているわけではなく、原作者など版権保有者の許諾を取った上での制作&公開ですが、動画でも言及されていたように、必ずしも許諾が取れるとも限らないわけです。

実は、私自身は著作権の保護期間の延長に関しては、今のところ明確な意見を持っているわけではないのですが、今後も色々と考えていこうとは思っています。しかし、なかなか示唆に富んだ動画でしたし、こういう動画の鑑賞機会を提供してくれた、青空文庫さんの意向にも、従ってみようかと思います。そういうわけで、著作権の保護期間に(とりあえず)反対するということで、以下のバナーも貼り付けてみます。もちろん、この問題に関しては各個人で判断していただければよろしいですが。


画像


・・・って、「BALLAD」の話からずいぶんズレてしまいましたが、そういう事で私は本作品の公開に賛同する事を表明いたします。文化という側面からすると、この作品の公開は有望視できる出来事だと思うので。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • クレヨンしんちゃんが「文化の土」へ還る日

    Excerpt: 前回の記事で、私は著作権の事をチラッと書き、その事でコメントもいただきました。 Weblog: クレヨンしんちゃん分析録 racked: 2009-10-05 03:20
  • 著作権

    Excerpt: どこかの三流週刊誌あたりで、「ヌレヨンしんさま」なる作品が掲載されたとします。 Weblog: クレヨンしんちゃん分析録 racked: 2010-02-21 09:39