批判を呼ぶオタッキーな監督!

クレしんのテレビアニメの現状から,どうもムトウ監督も批判の的になりやすいような風潮が感じられます。
確かに,エンディングの廃止,オープニングの侵食,さらには本編に棒読みの素人を起用などなど,クレしんの現状は目に余るものがありますが,これらは何もムトウ監督が必ずしも悪いわけではないと思います。
私が思うに,テレビ朝日がこのような放送を行っているこの時に,たまたま監督がムトウ氏であるだけなのです。
逆に,現在も原恵一氏が今もクレしんで監督を務めていたとしても,このような状態は免れなれなかったのではないでしょうか。
そもそも,ムトウ監督は作風がオタクっぽいという批判がありますが,原監督にしても,劇場版の「温泉わくわく」までは,(ムトウ監督ほどではないかもしれないけど)あからさまなゴジラのパロディを登場させるなど,かなりオタクっぽい作風だったわけです。
さらに言うなら,話題を呼んだ「オトナ帝国」もかなりオタッキーな作風ですし(だから第一回日本オタク大賞を受賞した!)。「三分ポッキリ」はウルトラマンのパロディ?「オトナ帝国」のひろしSUNもそうでしょ。
なぜ,「オトナ帝国」があれだけ評価されたかというと,「クレヨンしんちゃん研究所」の「映画編」でも書いたと思いますが,要するに大勢の大人の観客を魅了する要素,いわば普遍性が存在していたからです。具体的に言えば,それはノスタルジーなわけです。しかし,「温泉わくわく」にはそれがあったとは言い難く,それはムトウ監督の作品も同様なのでしょうね。結局,その程度の違いなのです。
で,普遍性とは言っても,それは大人の観客に対してであり,子供もその十分な対象であるとは思えません。というのは,子供には理解できないところがあるのではと思うからです。風間君も言っていましたよね。「懐かしいって,そんなにいいことなのかな?」。だから,懐かしい事が理解できないがために,この作品が1番嫌いだという人も実際にいるのです。
何か,「オトナ帝国」の悪口を書いているようですが,同作品は私も決して嫌いではなく,個人的に劇しんのベスト3にも入っています。子供も十分楽しめるだけの内容にも仕上がっている名作だと思いますし。ただ,「オトナ帝国」もそういうオタク的な側面を含んでいるのも事実だと言えるわけです。
まあ要するに,本郷監督だろうと原監督だろうと,誰が監督になろうと,今のテレビ朝日ではクレしんの質の低下(オープニングの改竄など)はまず免れんという事を言いたかったわけです。私は,ムトウ監督も本郷監督や原監督くらいの力量を持っていると思います。テレビ朝日が現状を省みて,改善を進めれば,クレしんはまた素晴らしい作品となるでしょう。
なお,クレしんよりももっとひどいのがドラえもんだと聞いています。ドラえもんに至っては,アニメ「ドラえもん」を守る会wikiというサイトまであるくらいです。現在,私はドラえもんを観ていませんが,このサイトやリンク先のブログなどを読むと,ここまでひどい事になっているのかという感想を抱かされます。で,そのなれの果てが,2006年の大晦日ドラえもんスペシャルの視聴率が5.7%(!)であった事なのでしょうね。そして,その火の粉がクレしんにも降りかかっているのが現状なのかもしれません。クレしんもここまでひどくなるかと思うと,ゾッとしますよ。

ムトウ監督流パロディシリーズ(その24)、でした。

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この記事へのコメント

ヒロポン・@・須賀
2007年03月18日 14:23
お初にお目にかかります、ヒロポン・@・須賀という者です。以後お見知り置きを。
さて、Mr.K様のサイトでも同じような意見を述べたのですが、テレビ朝日の腐敗しきった体質だけでなくムトウ氏の作風にも原因はあるのではないでしょうか。

原監督の作品もまたオタクっぽいという意見には私も賛成です。
ですが、たとえば「3分ポッキリ」と「温泉わくわく」は同じ特撮もののパロディを盛り込んだ映画でも明らかな違いが存在します。

それは、「リスペクト精神の欠如」。

「温泉わくわく」におけるモグラロボットの都市破壊シーンには原監督のゴジラシリーズへの愛が感じられました。そして、ゴジラシリーズへの愛があったからこそ、劇中で使われた「ゴジラのテーマ」「怪獣大戦争マーチ」の策士を担当なされた伊福部昭氏へ直接オファーを取りもしたのでしょう。
ヒロポン・@・須賀
2007年03月18日 14:34
「オトナ帝国」における怪獣の暴れシーンやひろしSUNのくだりにしても、原監督の強い思い入れが感じられます。そして何より、怪獣映画に対するリスペクトと、青春時代への強い思いがあったからこそ、「温泉わくわく」そして「オトナ帝国」は名作となりえたのではないでしょうか。

ですが、「3分ポッキリ」にはそういったリスペクトの精神が欠片も感じられません。
ただムトウ氏のやりたい事をやっただけ、単なる自己満足としか取れませんし、実際ムトウ氏としてもそういう考えはあったのではないでしょうか。
愛のないパロディは、単なる「パクリ」に過ぎないのです。
そしてそれは、ムトウ氏が「3分ポッキリ」の以前に世に送り出した大ボケエセ巨大変身ヒロインアニメ「アルティメットガール」にしても同じことです。
ヒロポン・@・須賀
2007年03月18日 14:41
要するに、同じオタク的側面を持った映画でも、作り手によってはこんなに違うというわけです。
「働く四郎さんを応援するゾ」の蒸着やら赤射やらを見ていても思ったのですが、ムトウ氏って「俺は特撮物が大好きだし、知識だってこんなに知ってるからこういうネタもやれるんだぞ、どうだすごいだろう」とでも考えながらまるで意味のないパロディネタを盛り込んでいるのでは?
大体テレビ朝日はクレしんでもネタにされた「平成ライダーシリーズ」などという、もはや仮面ライダーでもなんでもない代物をもう5年以上もやっている時点でダメダメなので、なに言っても無駄なわけですが。

初っ端からだいぶ独り善がりな意見をぶちまけてしまい、どうもすみませんでした。
お気に召さなければ削除していて抱いて結構ですので。
チョルス
2007年03月19日 20:31
ヒロポン・@・須賀さん,初めまして。長い文章のコメントしていただきまして,ありがとうございます。

さて,テレビアニメのクレしんの現状において,ムトウ監督の意向も反映されているかどうか,可能性がゼロだと言いきれないのかもしれませんが,はっきり言って分かりません。
ですから,とりあえずムトウ氏が監督した劇場版作品について,私の意見をもう少し詳しく述べる事にします。

ヒロポン・@・須賀さんは原監督とムトウ監督の作品のパロディの違いはリスペクト精神なるものの有無にあり,そのようなリスペクト精神,つまり愛の無いムトウ監督の作風は,パロディを「パクリ」に貶めているとおっしゃっているわけですね。
このリスペクト精神というのは,おそらく英語のRESPECTから,オマージュと同じ意味だと思いますが,そもそもパロディというのは,広く知られている特定の作品などを滑稽化するという意味です。そして,そこには必ずしもオマージュ,つまり敬意の念を払わなければならないというわけではないと思います。
チョルス
2007年03月19日 20:32
確かに,原監督の「温泉わくわく」のゴジラのパロディは,パロディという枠を超えてオマージュの域にまで達していた,つまりパロディとオマージュが両立化されていたとみなす事も可能だと思いますが,そもそもパロディとは,滑稽化という意味から,特定の作品をギャグのネタにして笑いをとるというのが本来の姿であり,むしろオマージュと両立させようというのが例外的なのだと思います。
ヒロポン・@・須賀さんは,(私の言葉に従えば)パロディはオマージュと両立させねばならないと考えられているのかもしれませんが,それは違うのではないかというのが私の考えです。第一,「3分ポッキリ」のパロディにはリスペクト精神が無い,監督の自己満足に終始しているから駄目だとおっしゃるのなら,「温泉わくわく」と同時上映された「クレしんパラパラダイス」にも洋画のパロディがいくつも出てきます。ここに,リスペクト精神は感じられるでしょうか。私は,水島監督が自分の趣味で,自己満足に終始しているだけだと思います。しかし,私は別にそれが駄目だとは思いません。
チョルス
2007年03月19日 20:32
さらに言いますと,ヒロポン・@・須賀さん「3分ポッキリ」にリスペクト精神(つまりオマージュ)が無いと断言されていますが,私は決してそんな事は無いと思いますよ。
確かに,この作品は野原一家が怪獣を倒していくというのをひたすら繰り返していくだけですが,その爽快感から野原一家は誰が怪獣を倒すかで喧嘩をしだし,そしてひろしとみさえは大人としてやるべき事をやらずになり,自分たちより強い怪獣が出ると怯えて戦おうとしなくなります。
ここで,なぜ彼らが戦っていたかと言うと,それは正義ではなく個人的なエゴのためであった事が分かります。
そして,しんちゃんは本当の正義のために戦う決意をします。それは自分やひまわりの未来のため(この辺りは「オトナ帝国」の内容とリンクします),弱者のためであり,しんちゃんは冒頭から模索していた正義とは何かを見出していきます。
大人のエゴなどに巻き込まれながらも,しんちゃんは自分の持つべき正義を知ろうとするのがこの作品の大きなテーマだと思いますが,この「正義とは何か」というのは,ウルトラシリーズ(特に「ウルトラセブン」)でもしばしば取り上げられていたテーマです。
チョルス
2007年03月19日 20:33
このように,一見バカバカしく見える作品にも,根底には何か深いテーマが流れているという解釈も可能なのではないでしょうか。
「働く四郎さんを応援するゾ」の蒸着や赤射というのが何なのか,私には分かりませんが,そのようなパロディを盛り込んでも私は特にうっとおしく感じたりはしません。分かりませんから(笑)。
ただ,クレしんは原作からパロディが色々盛り込まれていますから,分かったとしても特に腹が立ちませんし,多少オタッキーな内容でも,ムトウ監督の趣味なんだなと思う程度です。まあ,この辺りは個人の嗜好の問題ですので,何とも言えませんが。

で,ドラえもんの惨状から言っても,クレしんの現状にはやはりムトウ監督というより最近のテレビ朝日に原因があるのではと思います。ムトウ氏が監督に就いて,1年以上はまともに放映されていたのですから。まあ,最初に書いたように,ムトウ監督の意向もあるのかもしれませんが。
チョルス
2007年03月19日 20:37
私も随分長く色々書きましたが,あくまでも私個人の意見ですので,ヒロポン・@・須賀さんが私の意見を取り入れるべきなどとは全く思いません。
ただ,こんな事を考えているヤツもいるんだというのが伝われば,それで十分ですので。
ヒロポン・@・須賀
2007年03月20日 11:09
ううむ。
「3分ポッキリ」はその結論に至るまでの展開があのようなものなので、どうしても取ってつけたような感じに見えちゃうんですよね。説教くさいって言うのかな。
それに言い訳がましいようで申し訳ありませんが、自分は件の「アルティメットガール」を初めとする愛のないパクリをたくさん目にしているので、どうしてもそういう意見になってしまうのです。「3分ポッキリ」とかは特に。
ヒロポン・@・須賀
2007年03月20日 11:11
あと、ムトウ氏のパロネタは原監督、水島監督の時期に比べて多少マニアックになり過ぎている感があるのも問題です。
「クレしんパラダイス」は「イージーライダー」「メリーポピンズ」などの誰でも知ってるような洋画を取り入れている分、大衆を意識したように感じられて同じ自己満足でも不快感は伴いません。
ですが、ムトウ氏のパロネタはいささかコアすぎて見ていて不快になってくるものばかりです。もっと言い換えれば、自己満足を通り越した体のいい電波ジャック、番組の私物化というやつです。
テレビ朝日の俗物どもはクレしん(ともすればドラえもんも)のことを単なる広告塔としか考えていないようなので、宣伝以外の部分はすべてムトウ氏に一存しているのでは?
とにかく、こんな体制がいつまでも続くようでは、いつテレビ朝日に飛行機が突っ込みムトウ氏を含むシンエイ動画の社員及びクレしん製作スタッフが血祭りにあげられても何も言えませんな。
チョルス
2007年03月20日 18:51
始めに,ヒロポン・@・須賀さんのコメントに全く同じ内容のものが二つ投稿されていましたので,一つは削除しました。
さて,「3分ポッキリ」とどう読み解くかですが,私が提示したのはあくまでも一例なので,ヒロポン・@・須賀さんがどう解釈しようと自由です。
私は「アルティメットガール」という作品自体は観たことがなく,公式サイトなどでおおまかな内容を読んだに過ぎません。
河崎実監督の映画「ヅラ刑事」(「ウルトラセブン」のパロディ)のようなものかと思いました。
私もウルトラシリーズは大好きですが,これらのパロディ作品に関しては特に腹立たしいとは思いません。
まあ,その辺りは個人の考えの違いによるものでしょうから,何とも言えませんが。
チョルス
2007年03月20日 18:53
ムトウ監督のパロディネタがマニアックすぎているという批判ですが,「イージーライダー」や「メリーポピンズ」などのメジャーな作品でなければ,パロディにしてはいけないという決まりは特にないと思います。
第一,「3分ポッキリ」はウルトラマンという非常にメジャーな作品をパロディにしていますよ。
それに,メインの観客である子供に限定すれば,ウルトラマンの方の知名度がはるかに高く,むしろ「イージーライダー」や「メリーポピンズ」などの昔の洋画の方がコアなのではとも思いますし。
私はコアなパロディは理解できないので気付きませんし,気付いても特に腹立たしく感じたりはしません。
私が「クレしんパラダイス」を初めて劇場で観た時,「メリーポピンズ」や「ブルースブラザーズ」は分かりませんでしたし。
まあ,不快になるか否かも個人の問題ですので,私がどうこう言う問題ではありませんがね。
クレしんの現状で,ムトウ監督が関わっているかは知りませんが,何とかして欲しいのは私も同意見です。
まあ,(私もそうでしたが)あまり感情的にはならず,今は冷静に現状を見ていくべきで,時には抗議をする必要もあるでしょう。

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